いつも読んで頂きまして誠にありがとうございます。
今回はひさびさのYMO特集です。
YMOというと、ライディーンやBGM等はよく分析されているのですが、HASYMO名義はあまり語られていない感じがします。
今回はアンビエントの傑作、Tokyo town pageを取り上げます。
え?レスキューでなく、ニュース23のテーマではなく?と思われるかもしれませんが。
そこを選ぶのがYMOを長く聞いている由縁かもしれません。
普通のモノをあえて選ばないのではなく、普通のものを制作しないYMOなのでいわば普通を選ばないのは必然となります。
曲の解説ですが、
ループから始まるのですが、かなりリアルタイムで考え抜いたプレイをいれています。
テクノですが細野さんのベースが曲の骨格をしっかり刻みます。
普通のバンドならベースループでいきますがしっかりフレーズ展開も豊富で、ベースフレーズはシンプルに見えて世界観がかなり深い。
そして、細野さんのベースは国宝級です。
ドラムは静かな雰囲気と違い、ソリッドでタイト。
通常のリズムグルーヴよりは少し前に配列されたドラムは非常に過激なようですが、お洒落感もあります。
曲全体の雰囲気はさすが教授です。プロフェットのフィルターのかかった世界観はまさに教授。ピアノは控えめに見えて、レコーディングでは結構時間をかけてやっていると推測します。
メロディも気薄なこの曲。
BGMやテクノデリックの聞き方でわかると思います。もちろんソリッドステートサバイバー関連は大好きです。
しかし曲の雰囲気や世界観をシンセの音色やリズムのグルーヴ感で迫る作品となると非常に面白い世界がこの曲にはあります。
たまの感想ですが、この曲はテクノデリックが好きな方にはたまらない感じがします。
ある時、突然聴きたくなります。
グルーヴについてはよく言われることですが、
通常配列したリズムに幸宏さんが前、細野さんが後ろ、教授がジャストタイム。
このグルーヴはYMO独自のグルーヴであり、高い音楽性に合わせてワクワクさせる感覚があります。
シンセの音色面や音響面についても大変な拘りがあり、各自のソロワークとは異なるダイナミズムがあります。
ブライアンイーノのアンビエントとは全く違い、あえて言うと
静けさは決して静かではなく、
過剰な静けさ
を表現していると思います。
サンプリングもかなり入っていますが、それも調和が素晴らしく、感覚でいれているかもしれませんがやはり音楽的に聴こえてきます。3名の合意はあると思いますのでクオリティが高いと思います。
2021年版の YMOアンビエントを期待したいところですね。
最後まで読んで頂きありがとうございました。