今回は e suite Labelより配信したTECHNO MODULATIONから電子音楽を語ります。
テクノアルバムの考え方ですが、シンセサイザーという楽器がないと基本的に成立しにくい。
制作で念頭におくことは、
リズミックな楽曲を基本目指していることが多いですが、シンセの音色からかなりのインスパイアされ、制作していることが多いとは思います。アレンジ、ハーモニーをシンセの音色でいかにデザインするのに、かなりの時間をかけないといいアイコンは作れません。
バンドサウンドも好きですので、バンドサウンドの音圧感、躍動感は大きな魅力です。あの爆発力、迫力はやはり変えるものがありません。
テクノは迫力や躍動感は大切としながらも、音色のデザインで曲に色彩感を出しています。
いわば内なる迫力です。
1曲目 TECHNO MODULATIONはベースはミニムーグ、コードはプロフェット5、リードはアープ2600、ドラムはリンドラムといったシンセのソフト化されたシュミレーションシンセを使用しています。
バンドサウンドと違い、一つずつ音色を作っていきますので、この曲の作成は延べ三ヶ月ぐらいかかっています。それがすごいものができるわけではなく、音色のこだわりが非常に強いと音色がなかなか決まらない。特にアルペジオのフレーズができていたとしても、音色プログラムで曲のイメージがかなり変わります。
全体イメージを考えているというよりは音楽の色彩に入って行けるかが重要なポイントと思います。
例えば近未来的な曲としても、音色でレトロになったりします。面白い現象ということで採用する場合もありますが派手な音色はインパクトがありますが、逆に曲の調和を壊す可能性もあるので結果的に派手な音色は外すことが多いです。
テクノ制作の魅力としては絵画的に絵を描いていく感覚を制作している時思います。その過程が非常に面白いところです。
しかし疲れていたりしている時はクリエイトする力は落ち、制作はできないかというと、
その場合はアンビエント系の音色を制作します。
あまり何も考えず、ヒーリングのためにシンセで音色を作リます。シンセはプロフェットVが一番いいです。
FM音源でもいいですが、柔らかく、いい意味でこもったような電子音が出るプロフェットが魅力です。
そういった時にできた音色はテクノモジュレーションのコードワークに入っています。
あまり派手にならない音も曲の中では、他の音色と混ざることにより、曲がソリッドになります。
テクノモジュレーションは重低音の効いたベースラインのインパクトありますが、こういった脇役のコードコンプレッションがDOPEな雰囲気を作っていると思います。
ボコーダーはiphoneのアプリVOICE SYNTHです。
LOGIC のボコーダーもいいのですが、オーディオでしっかりレコーディングした方が、存在感はかなり出ます。
ドラムについては、今回は打ち込みではなく、リアルタイムでレコーディングしています。
雰囲気的に音の揺らぎが必要な曲に思えました。
音の重圧感を作りたかったので微妙な揺れがテクノには必要です。
次回は2曲目のstatesについて書きたいと思います。