e suite Labelのブログ

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YMOシリーズ第6回 名曲ライディーン特集❷ その背景と制作環境の変化

今回は前回に引き続きライディーン特集❷をお送りします。

 

ライディーンのテーマですが、黒澤明の世界観を現代版サウンドトラックで表した、リズムのイメージ通り、馬🐎のモチーフです。

 

オシャレなサウンドですが題材は一歩間違えるとオシャレではなくなりますが、そこは教授の西洋音楽アレンジで素晴らしい世界を作っています。

 

馬の蹄の音はKORGの3300ですが鍵盤で弾いて入れてます。細野さんの作るSEはなかなか自由度が高く、教授が弾いているコードワークはクラッシックの調和を潜んでいるプロフェット系深みある音色。この頃はポリムーグも多用しています。

 

真剣さとユーモラスのバランスがしっかり取れているサウンドYMOです。

 

メロディラインは飲み屋で鼻歌で歌ったものを教授が書き留めた形でスタジオに行った時、幸宏さんがピアノでメロとコードを弾いたという逸話が残っています。

 

エレクトリックバンドの雄であるYMO。楽曲作成のスタートはピアノであることが素晴らしい楽曲を生み出す要素になったと推測されます。

 

スタジオに入り曲作りという今となっては考えられない状況。今は自宅スタジオでかなりのところまでいけますから。商業スタジオでのコストはかなりかかったと思いますが、それだけ拘りのサウンドが生まれるのも事実であると思います。

 

現在は(2020年6月11日)コロナウイルスが少しずつ収束を始めた頃ですが、テレワークの仕事も増える中で、テクノミュージシャンは自宅にスタジオを作り、先行してテレワーク化が早かったと思います。

 

 

当時はYMOに影響されたミュージシャンはシンセ、シーケンサー、ドラムマシーン、8トラックマルチカセットレコーダーを家に揃えてマイスタジオを夢見ていました。

 

私もシンセ、シーケンサー、ドラムマシーンが一体となったYAMAHA V50、4トラックのマルチカセットレコーダー、YAMAHAのモニターアンプで曲を作っていました。テレビのテーマを作った時はDATを買いましたが。。。

 

ライディーンの制作時はシーケンサーで打ち込み、レコーダーは別となっていますので、当然ながらシーケンスデーターをレコーダーに記録します。今は一体型で、レコーディングできるは当たり前です。アナログシンセもソフトシンセで対応可能な為、機材も並べなくて済みます。今の機材は充実しているのは間違いないですが、ライディーンサウンドをゼロからクリエイトしていくことは困難。コピーやシュミレートはかなり正確にできる時代としてもこういったオリジナリティーや空気感はなかなか出せないと思います。

 

ドラム一つにしてもしっかり叩いていますから、音圧やベースと絡むときもソフトシンセとは全く別物になります。ピッチも若干前にあり、打ち込みビートでレコーディングすれば、あの重厚なサウンドにはなりません。

 

音が多いのではなく、人のグルーブ感が重厚さを作っています。若干のズレを人は感度よく情報を耳に入れています。ですのでライディーンは何回聞いても飽きないのです。

 

今やムーグモジュラーもMacの中ですがやはり本物は違います。しかし今は無限の可能性があります。大切なのは音楽の構築力と世の中を感じとる感性、そしてテクノは考え尽くす忍耐です。

 

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最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

 

e suite Labelのたまでした。