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今回はソリッドステイトサバイバーからデイトリッパーです。
言わずとしれたビートルズの名曲中の名曲。
正直この曲をコピーしたら普通はオリジナルを超えることは100%ないわけですから、おのずのカッコいいとの評価は一般的には難しいところです。
ビートルズをカバーして、お洒落にサウンドを構築したYMOは歴史的な快挙でもあったと思います。
日本人の制作したアレンジとはとても思えないほどの飛び抜け感はイントロですでに証明されています。普通は有名なイントロからスタートさせるでしょう。
まさかのシンセベースライン(ミニムーグでしょうか?)からスタート。
全くのオリジナルサウンドからイントロにつなぐところも、ドラムの始まりも叩き方、グルーブ感も日本人とは思えないぐらいソリッドなサウンドです。
本場のニューウエーブよりはるかに先をいくサウンド。
鮎川誠氏のギターも78年とは思えないオシャレなサウンドです。この時はストラトキャスターを使用しています。レスポールのイメージが強いですが、ビートルズの曲となると、アプローチを変えています。素晴らしいロックのフレーズが満載ですが、このカッコイイ理由は計算されたYMOのシステマティックなアレンジにアドリブに近いインプロゼーションでプレイしています。この融合性がかなりこの曲の聴きどころです。
ボーカルはオクターブユニゾンですが、かなりエフェクトをかけており、おそらくハーモナイザー等であると思われますが、初め聴いた時は普通のボーカルでいいのでは?と思わせるぐらい違和感がありましたが、この違和感がハマっていき、やはりYMOだ!となります。
ここがテクノ精神ではないでしょうか。サウンドもこのボーカルエフェクトで一般のロックカバーをは全く違う世界がここにはあります。
YMOサウンドには本当に幸宏さんのボーカルは不可欠です。テクノに合います。
ドラムは少しテンポの前を刻みますが、ボーカルは少し後ろのテンポ感です。
オリジナルの有名なフレイズをギターではなくシンセで表現し、ニューウェーブ的に仕上げた曲。ベースラインもシンセベースでロックとはかけ離れるかに見えますが、鮎川さんのギターでロックよりになり、幸宏さんのドラムでブリティッシュにも勝てるグルーヴになり、教授のアレンジでさらに洗練されたこの曲。
今聴いても最新の楽曲に引けを取りません。
デイトリッパーでした。