YMOシリーズ第7回 ビハインド ザ マスク特集
いつも読んで頂きましてありがとうございます。
今回はビハインド ザ マスクを取り上げます。
教授がロックを分析して作ったと言われるこの曲。
エリック・クラプトンがカバーしたライブは本当に素晴らしかった。ドラムはフィルコリンズが叩いてました。ロックアーティストがライブすれば世界に通用するロックな楽曲。
avexのTK dance camp では小室さんと教授の共演が実現し、この曲をやりましたが、やはりロックではなくPOPでした。
印象的なリフはギターで弾けば確かにロックで、ローリングストーンズ系のリフなのでしょうか?教授はおそらくロックのギターの動きやニューウエーブの流れを学術的に分析したと思います。
リフはロックですが、メロラインのアレンジは裏メロも含めてさすがです。
教授のメロライン結構、覚醒されることが多く、要因の一つとしてメロの音色も単音で弾いていることが少なく、この曲も聞こえるかギリギリでのシンセも見受けられトータルしての音色はかなり重ねています。
また裏メロのアレンジはアカデミックさが光りますがPOPな感覚で仕上げられるのが大ヒットした要因の一つと思います。
イントロのアルベジオのシーケンスはロック版スティーブライヒなのでしょうか?教授にとっては?流石に手弾きではないようですが、教授の腕前なら弾けますが、あえてシーケンス感覚を持たす意味ではMC4で打ち込んでいると思います。
シーケンスの音色もなかなかのセンスです。テクノですが決してコンピューターっぽい音色ではなくどこかアカデミックです。
初めて聞いた時は結構おとなしい感じに聞こえました。勉強?しながら夜中に聞くと心地よかった感じがします。
BPMも落ち着いていて、浸透していく音楽という印象。
長年聞いていると、やはり教授の曲はオシャレです。ベースの動きは細野さんですが、このベースアプローチでやはりYMOになります。何か細野さんのベースでキャッチーになる感じです。
幸宏さんのドラムでさらにスタイリッシュ感が増します。
ロックバージョンはAメロ Bメロが新たについていますが、個人的にはこのアルバムバージョンが好きです。
どこかサウンドトラックな感じですが、聞きやすいテクノ。一見シンプルな構造です。
骨格はロック要素ですので、ポップな感覚ですが、シンセサウンドのオーケストレーションも聞きやすいがよく聞くとサウンドは深い。
リードを弾いているシンセはストリングスと言えるような感覚ではなく、クワイヤーのような音色感もあり、少しヒューマンボイスな感もあるリード音です。
実際弾いてもミックス時にはカットされている音もあるようですが、かなり拘った浸透性のある音色を収録しています。
ライブではやはりこの音を再現するには、似たような音色は出せても、この世界観はなかなか出せません。スタジオAのスタッフの方や松武氏の総合的な技術力も加わって、世界に誇る名曲 ビハインド ザ マスクは完成したと言えます。
次回もソリッドステイトサバイバーから取り上げていきます。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。