e suite Labelのブログ

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YMOシリーズ第3回 テクノポリスを分析します

こんにちはいつも読んでいただきありがとうございます。

 

今回はソリッドステートサバイバーからテクノポリス特集です。

 

基本知識としては作曲 坂本龍一氏が歌謡曲を分析して作ったと言われる歌謡曲構造を持つ名曲です。

 

普通に聞いても聴きやすい曲ですが、様々な覚醒を搭載した、奥深い曲です。

 

キャッチーなメロラインの後ろで構成されるコードはポップスに聞こえながら、音楽的知識がないと組めないコード配置がされています。

 

ベースがルートを刻むような基本的なものは使ってないので、ジャズなのかと言うと全くそうでなない。このコード感で未来感覚を出せるのはやはり天才と言えます。

 

さりげなくオシャレな感じですがテクノ感をだせるのは3名の力です。

 

シンフォニーにはせず、短い減退音でさりげなくコードを配列し、SE、アルペジオテクノポリスの世界観が出ています。

 

決して高級なシンセだから出来たのではなく、ピアノで弾いてもかなり美しくなるぐらい曲の響きが贅沢です。

 

メロディーに重なるオーケストレーションがさらにメロを引き立たせています。

 

シンプルなメロに深いアレンジがテクノポリスの特色です。

 

Bメロの後ろでスピードあるアルペジオはスタジオAのトラックシートにもある 根性の手弾きとあるように、教授がリアルタイムで弾いています。

 

打ち込みではしっくりこないのでリアルタイムで弾いた。曲によっては、スピード感、疾走感は決してシーケンサーでは出ません。

 

しかしかなりの演奏能力があってこそ成り立つセオリーだと思います。

 

ベース、ドラムも人力でレコーディングされています。ベースはシンセベース、エレキベースでチョッパーが入ってます。

 

この辺りが、打ち込み中心のバンドとは違い、やはりグルーヴをしっかりコントロールする上で、ジャストなタイミングでリズムキープしつつ、感覚的に察知できるか微妙なぐらい細分化された脳内の揺れというべきリズムグルーヴが教授サウンドに重なり

歴史を刻む1曲になったと思います。

 

ボコーダーサウンドは当時は本当に未来感を感じました。VP330の若干クリアではない音色は何回聴いても芸術です。

 

東京を象徴する新しい音楽で、世の中の色合いさえも最新なイメージにしてしまうテクノポリス

 

小学生から芸術家、作家、思想家など多種多様な影響を与えた曲はなかなか無いと思います。

 

しっかりとしたアレンジ構造があることをあまり表に出さない雰囲気で、普通に聞けるテクノ、しかし奥深い世界観というアンバランスさが魅力のこの曲。

 

スティホームの今🏠、是非聴いてみてください。